さとゆみさんの「道を継ぐ」を読んだ。
49歳でスキルス胃ガンで亡くなった、
美容師なら誰しもが知ってる、
MINX鈴木三枝子さんについて書かれた本。
私がスタイリストに成り立ての時は、
石井竜也が司会のシザーズリーグというテレビ番組があったり、
武道館等の大きな会場で全国横断ヘアショーライブを美容室がするぐらいの、
「超カリスマ美容師」時期だった。
カリスマブームで見た目はスマートでかっこよくは見えても、
今の時代には、昭和だ、とか揶揄されるような、
「愛と情熱のかめはめ波」をうつ、鈴木さんのような美容師が多かった。
女性が美容師として、
第一線活躍し続ける事の可能性を示された、
女性美容師のパイオニア的存在。
そして、優しく強い女性。
家族を愛し、スタッフを愛し、そしてお客様を愛し、
美容師という職業に、魂と情熱を注がれていたことが、数々のメッセージとして伝わってきて、久々、本を読みながら泣いてしまいました…(>_<)
結局人は、
「何を言われたか」じゃなくて、
「誰が言ったか」で、
その言葉の意味を捉えるのかもしれない。
……そんな文面もしっくりくる。
そういえば、日本人の女性の平均寿命の半分の歳になった。
残りの人生を何をして、どう使うか、
限られた時間を、どう自分らしく過ごせるか、
そんな事を内観できた、そんな読書の休日でした(^^)
…………そういえば、鈴木さんが亡くなったばかりに出版されたメッセージ本「寝ているウサギを起こしてあげるカメになりたい」があった事を思いだして、もう一度読み返してみた。
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逃げてはいけない
つらいことが多いのは
感謝をしらないからだ
苦しいことが多いのは
自分に甘えがあるからだ
悲しいことが多いのは
自分のことしかわからないからだ
心配することが多いのは
今をけんめいに生きていないからだ
行き詰まりが多いのは
自分が裸になれないからだ
クヨクヨは欲の回り道
グズグズは自分の出し惜しみ
いたらない人間なのだから
あたためあっていこう
空いっぱいに空があるように
心いっぱいに美しい心を育てよう
おくれてもいい
寝ているウサギさんを
起こしてあげられるカメさんに
私はなりたいな
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書籍のタイトルにも引用されている
鈴木三枝子さんが愛唱した『石川洋』さんの詩。
こういう言葉の一つ一つが、納得、しっくりくることができる、そんな歳になったなー。。